本締錠の取付け 加工の概要
こちらは本締錠を取付けるために、ドアのほうを加工し終えたところです。
この本締錠は、円筒錠やチューブラ錠と呼ばれているタイプのもので、錠の中ではドア加工が少なく済むタイプです。
加工のほうは、ドアの面の部分にドリルで穴を開け、その穴に向かってドアの厚み(横手・・・おうでといいます)のほうから穴を貫通させます。
つまり、円筒錠ではこの二つの穴の中に、錠としての機能の大半が納まってしまうということです。
この際に気をつけることは、穴を開ける位置にドアの芯材がきていることを確認することです。
一般的な室内ドアは、ほとんどがフラッシュ戸と呼ばれているタイプで、2枚の表面材を張り合わせて太鼓のように作られています。
それでは、太鼓のように中空ならば錠は取付けられないのではないかというと、さすがにそのへんは考えられています。
つまり、ドアノブなどが取付けられそうな部分には、芯材が入れられているということです。
ただ、この取付けられそうな部分というのは、ドアメーカーが考えた標準的な位置ということで、実際に取付けたい位置とは食い違っていることがあります。
具体的には、既存のレバーハンドルが取付けられている位置よりも、かなり高い位置や低い位置には、芯材は入っていないと考えてください。
また、左右に関しても、既存のレバーハンドルよりも内側や外側には、うまい具合に芯材が入っていないと思ってください。
ということは、新たに円筒錠を取付け可能な位置は、既存のレバーハンドルよりも少し上の位置か、少し下の位置ということになります。
ちょっと変わった位置に、円筒錠を取付けたいときには、ドアを特注して交換したほうがいいかもしれません。
横手(おうで):これは王手とも書いて建具用語です。
建具で横手というのは、建具本体の厚み部分を指す言葉で、正面から見て横手(よこて)のほうに位置しているからでしょう。