地中から出てきた境界石
工事の途中で、地中から出てきた境界石です。
この境界石は民民の境界を示すもので、関連する土地は4筆、土地の所有者は4名です。
これが共有の土地があって、共有者の数が多いとたいへんです。
共有者全員を集めるだけでも一苦労ですからね。
今回は関係するする人数が4人で助かりました。
この境界石は、工事着手前には、誰からもその存在を指摘されませんでした。
工事途中に境界石が出てきたことを、関係する人たちに知らせたところ 『そういえばそんなことがあったな』 というあやふやな記憶を思い出した人がいた程度です。
このように、土に埋もれてしまった境界石の存在を、忘れてしまうことはよくあることで、けっして珍しいことではありません。
一般に宅地の地盤というのは、建物の建替えを契機に、土が盛られて上がっていくもので、宅地の地盤が下がっていくことは滅多にありません。
土を盛るときに境界石も上げてしまえばよいのですが、境界石をいじるとなるとたいへんです。
関係する人を全員集めて境界の位置を確認し、確認書を取り交わすことが必要になりますし、土地家屋調査士さんなどにお願いする必要もあります。
その面倒を避けるために、境界石をそのままにして土を盛ってしまった結果が、地中から出てきた境界石というわけです。
今回は、この位置に新たに境界石を入れなおしました。
手間と費用はかかりましたが、出てきた境界石を再度埋めるわけにはいきません。
また宅地に土が盛られて境界石が埋もれてしまうまでは、境界トラブルから無縁でいられそうです。