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ぶつけもの

ぶつけもの_b0003400_193155.jpg

画像は壁の入り隅部分です。
壁と壁がぶつかるところに、柱が立っていて、その柱にイニイッサン(30×40mmの角材)が両脇から取り付けられています。

柱や梁のように大きい部材に、イニイッサンなどのような小さい部材を取り付けることを、『ぶつける』ということがあります。
この場合の取り付けは、柱などを欠き込んで組み合わせるような取り付けではなく、材料同士を単純に釘留めする取り付けです。
文字通り『ぶつける』ような取り付けですね。

ここでは、柱にぶつけられている、イニイッサンを『ぶつけもの』といいます。
この場合、ぶつけものの役割は、壁を固定するためのものとなります。

平面や出隅では、柱にじかに壁を固定できますが、入り隅ではそうはいきません。
ぶつけものを介して、柱に壁を固定することになるんです。
方法としては2通りあります。
片側の壁を柱に固定したあとで、壁越しにぶつけものをして、もう1方の壁を固定する方法。
これだと、ぶつけものが1本で済みます。
もうひとつは、ここの場合のように、あらかじめ柱の両脇にぶつけものをする方法。
この場合は、ぶつけものをすべて済ませてから、壁の仕事に取り掛かれます。
つまり、ぶつけものの工程と、壁の工程が重なり合わないで済むことになります。

以上、どちらが優れているというより、大工さんの流儀によるところが大きいと思います。

今日は天井下地・・・野縁を組み始めました。
by safetycap01 | 2005-10-25 19:38 | 大工仕事 | Comments(0)