返り墨、にじり墨
こちらは、返り墨(かえりずみ)です。逃げ墨(にげずみ)ともいいます。
墨出しの基本は、壁などの中心を示す、芯墨(しんずみ)なのですが、場合によっては芯墨が記せない場合があります。
また、作業が進むにつれて、芯墨が隠れてしまうことがあります。
ここでは、芯の位置には鉄筋がきているため、芯墨が打て(記せ)ません。
さらに、このあと型枠を組んでしまうと、型枠に隠れてしまいます。
このような場合には、所定の墨からキリのよい離れをとって、返り墨を打つことになります。
画像では芯から500mm離して墨を打っています。
こちらは、にじり墨です。
あんまり自慢にはならない墨ですね。
墨出しの間違いを、訂正する墨です。
間違えた墨は、消してしまうのが一番確実なんですが、文字通り墨を使った『墨』は簡単には消えてくれません。
また、簡単に消えるような墨では、役に立ちません。
このような場合には、『レ』を記して正のほうを示すことになります。
『レ』の開いているほう・・・画像では向かって左の墨が正になります。
間違えた墨には、×印・・・消し墨(けしずみ)を記すこともありますが、正と誤が近接していると、どちらが×なのかがわかりにくいこともあり、にじり墨を使うことになります。
どんなおうちか楽しみ★