三渓園にて 茶々坊主
茶室の外部です。
ここで見ていただきたいのは、軒樋(のきどい)から垂れ下がっている縄状のものです。
この縄状のものは、シュロ縄を編んで作られたもので、茶々坊主(ちゃちゃぼうず)といわれているようです。
残念ながら、名前の由来はわかりませんでしたが。
茶々坊主というのは、軒樋から垂れ下がっていることでわかるように、縦樋(たてどい)の役割りを果たしています。
このように垂れ下げる縦樋に、鎖樋(くさりどい)があります。
ただ、このような茶室に金属製の鎖樋となると、それが銅製であっても不釣合いではないでしょうか。
となると、このような茶々坊主になるのでしょう。
ここで、垂れ下げる縦樋である鎖樋についてです。
鎖樋は、縦樋としての雨水処理能力は大きいものではなく、庇程度の広さの屋根に趣味で設置する縦樋です。
広い屋根に鎖樋を設置してしまうと、鎖樋から雨水が飛び散ってしまい、周囲がびしょ濡れになってしまいます。
また、庇程度の広さの屋根でも、大雨の際には雨水が飛び散ることがあります。
縦樋としての機能を優先するならば、一般的な筒状の縦樋にしておいたほうがいいでしょう。