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悪徳リフォーム 耐震金物_b0003400_1832357.jpg

屋根裏の状況です。
右側に写っているには、換気扇(サーキュレーター)です。
その換気扇のほかに金属色に光るものが見えていますが、それが屋根裏に取付けられていた耐震金物です。
この耐震金物が、屋根裏の骨組み(小屋組み)の、そこかしこに取付けられていました。

ここで見ていただきたいのは、屋根裏ではなく2階部分です。
屋根裏にたくさんの耐震金物が取付けられているのに対して、2階部分にはまったく耐震金物が取付けられていませんでした。

屋根裏に耐震金物を取付けて、2階部分に耐震金物を取付けないと、建物に悪い影響を与えるという話ではありません。
ここでいいたいのは、屋根裏に耐震金物を取付けるのならば、2階のほうに優先して取付けるべきであるということ。
さらにいえば、2階よりも1階を優先すべきであるということです。

屋根裏にたくさんの耐震金物を取付けたのは、屋根裏の本骨組みには壁がからんでいないため、耐震金物を取付けやすかったからにほかなりません。
ほんとうに耐震金物が必要なのは、骨組みに壁がからんでいて、耐震金物を取付けにくい1階部分ということです。


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床下の状況です。
根太(ねだ)の上に乗っているのは1階の床材で、12mmのフローリングです。
ということは、この12mmのフローリングの上は、室内ということになります。
冬場、このような状況で、床下換気扇を回して床下の換気を行ってしまうと、室内の足元はかなり寒い思いをするはずです。

このような場合にやるべきことは、床フローリング材の下に床下断熱材を設置することです。
床下の空間は狭いようですが、床下換気扇を取付けられたならば、床下断熱材を設置できないわけはありません。
床下の換気を図る際には、床下の断熱と一緒に考えるべきです。


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1階の屋根に、金属瓦を被せ葺き(かぶせぶき)したものです。
元の屋根は、瓦棒葺き(かわらぼうぶき)と呼ばれている、長尺のトタン屋根でした。
長尺のトタン屋根ということで、水下から水上まで1枚のトタン板で葺き上げるため、水の流れ落ちる方向には、継ぎ目のない屋根です。

このような、流れ方向に継ぎ目のない屋根は、勾配が緩くても、雨水が浸入する可能性が少ない屋根といえます。
こちらでも、屋根勾配は1寸5分程度(8.5度程度)という緩い勾配でしたが、雨漏りはなかったとのことでした。
その瓦棒葺きの屋根の上に、金属瓦を被せるようにして葺いたものが、写真の屋根です。

金属瓦であっても、水の流れの方向に、長く一体成形されたものがあります。
これならば、緩い勾配であっても大丈夫だと思います。
ところが、写真の金属瓦は、流れの方向で一体成形されたものではありませんでした。

被せ葺きとはいえ、流れ方向に継ぎ目のある金属瓦を、緩い勾配の屋根に葺くべきではありません。
ここで行うべきなのは、既存の瓦棒屋根の葺き替えか、ナマコトタンへの吹き替えです。
ただ、瓦棒屋根やナマコトタンは、工事費が安い屋根です。
工事費を増やすために、金属瓦に葺き替えられてしまったようです。


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お約束の床下リフォームです。
床下換気扇、シロアリ駆除、耐震補強、炭の敷き込みがなされていました。
炭の敷き込みなどは、床下の空間が狭くなるほど敷き込まれていたほどで、これでは床下の通気が悪くなってしまうのではないでしょうか。
床下換気扇がきちんと機能していれば、炭は不要でしょう。

これらは、床下換気扇を除いて、床下収納を引き上げて床下を覗いたところ、わかったことです。
なぜに床下収納を引き上げたのかというと、床がたわんでいたので修理をするためです。
つまり、この悪徳リフォームでは、床のたわみを直さずに、必要でないことをやったということになります。


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こちらは、天井裏換気扇の電気配線です。
配線がジョイントされていますが、ジョイント部を保護するための、ジョイントボックスなどは用いられていませんでした。

配線のジョイント部に、ジョイントボックスを用いないでもよいジョイント方法もありますが、こちらの場合はそうではないようです。
手間と材料を惜しむために、ジョイントボックスをつけなかったのではないでしょうか。

さらに、天井裏に乗せられている断熱材が、ぐしゃぐしゃになっていました。
これでは、必要のないリフォームではなく、リフォームが悪さをしてしまうことになります。

悪徳リフォームの怖いところは、金銭的な被害だけでなく、建物を傷めるようなことをされる恐れがあることです。


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