<   2007年 06月 ( 17 )   > この月の画像一覧

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黄色く写っているのは、型枠用の合板です。
いわゆるコンパネ。
その中でも、パネコートと呼ばれているもので、片面にウレタン塗装が施されています。
もちろん塗装処理は、現場で人力で塗装したものではなく、きれいな工場塗装です。
そして、このパネコートのおろしたてを用いると、コンクリート打ち放し仕上げになります。

それでは、パネコートの使いまわしを用いた場合はどうなのか?
コンクリートの型枠に用いる合板は、一度使ったらおしまいではありません。
何度か使いまわせるのですが、使うたびに型枠を固定する金物(セパレーター)の穴や、釘穴などが増えてきます。
この穴をそのままにしてコンクリートを打ったとしても、穴からコンクリートが漏れて型枠の役を成さないというわけではないのですが、コンクリートの表面に凸部ができて、きれいな仕上りにはなりません。
また、この穴は補修も可能なのですが、やっぱりまっさらなパネコートにはかないません。
一度使ったパネコートは、打ち放し仕上げ以外のところに用いることがほとんどだと思います。

ただ、パネコートのよいところは、使いまわしであっても灰汁(あく)が出てきません。
無塗装の合板を用いてコンクリートを打つと、合板から灰汁が出てコンクリートに影響を与えることがあるのですが、パネコートにはそうゆうことがありません。
つまり、使えるうちは、使いまわす価値はあるということです。
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埋め戻しには黒土を使っています。

埋め戻しの規模が大きい場合には、山砂などのように締め固めが効く埋め戻しに適した材料を用いますが、今回の場合はそこまでの規模ではありません。
後から、多少沈み込んでも構造物や周辺環境に与える影響は少ないと考えて、埋め戻しに黒土を用いました。

そして、この黒土での埋め戻しは建て主さんの、植物を植えるからということでのリクエストでもあります。
植物を植えるのならば、山砂よりも黒土のほうが向いていますからね。
教科書には、埋め戻し土には山砂などを用いることと書かれていますが、こうゆうことは教科書どおりに行ってもうまくいくとは限りません。

住宅規模の基礎の場合、基礎を掘削して出た土は、敷地内に置けるだけ置き、埋め戻しにはその土を用いることが一般的です。
敷地に余裕がないときには、掘削した土は敷地外に運んで処理し、埋め戻しには敷地外から運んできた土を用います。
この場合、当然費用がかかるわけで、その費用は土の処理費用、購入費用、土の出入りの運搬費用となります。
これが馬鹿にできない金額になるのはご想像の通り。
しかも建物が出来上がってみると、その費用は目に見える形で残るわけではありません。
土をいじるのは、なかなか面倒なんですよ。
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写真は外部階段の断面です。
道路との間に50cmぐらいの高低差があって、外構工事で階段を2段つけています。

階段のほうは、ブロックを積んで土を留めて段を作り、モルタルで形を整えています。
階段というのは、人の昇り降り専用で、車が載るわけではありません。
そのため、コンクリートでがっちり作る必要はなく、この程度で充分です。
そして、これが一般的な住宅レベルの外部階段の作り方だと思ってよいでしょう。

この階段に、後から手すりを取り付けることを考えます。
後設置用の手すりの支柱には2種類あって、一つは穴を開けて支柱を埋め込むタイプ。
もう一つは、コンクリート面にボルト止めするタイプです。

写真を見てもらうとわかるとおり、階段のコンクリート(モルタル)部分はいささか頼りなくできています。
そのため、階段部分のコンクリートに頼るような構法は、用いないほうがよいと思います。
つまり、支柱をコンクリート面にボルト止めをするタイプは、ボルトの効きが悪く、ボルトが抜けてしまったり、ボルトの周りのコンクリートが割れることがあります。
また、コンクリート面に穴を開けて支柱を埋め込むタイプの場合には、コンクリートの下の土中に基礎を作るぐらいの感じで、穴を大きく開けたほうがよいでしょう。

どちらにしても、階段はがっちり作られた土間コンクリートとは、違うものだと思っておいてください。
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写真は、地面の中から出てきた厄介物です。

細い線状の物は、コンクリートの中に入れられていた溶接金網なので、当初から折り込み済みであり問題はありません。
溶接金網よりも太目の物は上水道の給水管で、樹脂製のパイプは排水管です。
これは予定外でした。

どちらも、この家で使われているものではなく、この家の敷地を通って隣家につながっていました。
ただ、隣家では別の経路で管を引き直したようで、現在は使われていなかったことが幸いでした。

これが、管の存在を知らずに、活きている管を掘り起こしてしまうと大騒ぎになります。
まずは、掘り起こしてしまった管を、どうにかして接続し直さないと、隣家の生活に支障が出ます。
次に、今後、隣家の管をどうしたらよいのかの問題が出てきます。
そのまま、この敷地の中を通し続けるのか、それとも別経路から引き込み直すのか。
さらには費用の問題です。

このようなことは、まれにあることで、住まわれてる方たちも知らない、もしくは忘れていることがあります。
今回は、管が使われていなかったので助かりましたが、管が活きているとけっこうたいへんですよ。
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土間コンクリートを解体したところです。
解体されたコンクリートに混ざっている線状のものは、溶接金網と呼ばれているものです。

溶接金網は、針金状の鋼材を格子状に溶接したもので、ワイヤーメッシュ、もち網などとも呼ばれています。
一般に外構工事で用いる溶接金網の役割は、土間コンクリートなどのひび割れ防止であって、鉄筋のように構造耐力を負担するものではありません。
だからといって、おろそかに扱ってよいものではなく、所定の位置にきちんと入れておく必要があります。
今回の土間コンクリートにも、6mmの溶接金網が入れられていましたが、しっかりと土間コンクリートにひびが入っていました。

溶接金網を土間コンクリートのひび割れ防止に用いるには、コンクリート打設時に溶接金網が沈み込まないようにすることが大事です。
コンクリートの底に沈んでいるような状態では、土間コンクリートにひびが入ってしまうと思ってください。
そのためには、スペーサーやサイコロなどと呼ばれている沈み込みを防ぐ材料を、きちんとセットすることが大事なのですが、溶接金網の場合は、鉄筋の場合よりもぞんざいに扱われがちです。

また、底から浮かした状態の溶接金網は、その上に不用意に人間が乗ると、曲がったりたわんだりして乱れることがあります。
これは鉄筋の場合も同様なのですが、溶接金網は材料が細いため、その傾向が顕著です。
このあたりにも注意が必要です。
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まだ型枠の中にあるコンクリートに、水を撒いているところです。
撒くというよりも、型枠の中に水を流し込んでいるといったほうがいいかもしれません。
この後は、型枠の上部をシートで覆って、蓋をします。

このようなことを、コンクリートの湿潤養生といいます。
湿潤養生の方法はほかにもありますが、目的は打設直後のコンクリートを、文字通り湿潤な状態に保つことです。

写真の場合は、コンクリートの両脇が型枠に挟まれています。
そのため、コンクリートが直接外気にさらされているのは、型枠の上部だけであり、型枠の上部だけを覆っています。

型枠には、コンクリートを流し込むための枠としての役目だけでなく、打設したばかりのコンクリートが直接外気にさらされるのを防ぐ役割もあります。
ということは、型枠を外す時期は、コンクリートが崩れない程度に固まった時期ではなく、コンクリートの固まり始めの大事な時期が済んでからとなります。
ちなみに、ベタ基礎の場合には、コンクリートスラブ全体を湿潤養生することになります。

生乾きの状態のコンクリートが、日差し、風、高い気温にさらされるなどして急激に乾燥することは、一般の方も感覚的にまずいと思われるのではないでしょうか。
そして、これは実際にまずいことであって、この時期の養生がコンクリートの耐久性、強度、止水性などに影響をおよぼします。
固まり始めの時期は、コンクリートにとって大事な時期なんですよ。
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ベースコンクリート打設後、一晩経ってからの雨でした。
これならば、打設後のコンクリートに対する影響はありません。

一般にコンクリートに対して雨が影響をおよぼすのは、コンクリート打設作業中の雨と、コンクリート打設後の、指でコンクリートを押すと凹んでしまうような状態のときの雨です。

打設作業中に雨が降ると、コンクリートに雨が混ざってしまい、コンクリート中の水分量が増えてしまいます。
これは、コンクリートが水増しされるようなもので、コンクリートのためにはけっして良いことではありません。
もちろん、これは降る雨の量にもよります。
また、コンクリートの打設作業を行う職人さんたちにとっても、雨の中の作業というのは鬱陶しいもので、好天時と比べると作業のレベルは低下するといってよいと思います。
たいがいの人間は、雨の降る中、カッパを着て作業などしたくはありませんからね。

それでは、コンクリートを打設した後に雨が降った場合はどうなのか?
これには、コンクリートの表面が固まっている場合と、いまだ固まっていない場合があります。

コンクリートの表面が、指で押しても凹みがつかない程度に固まっていれば、雨の影響はないと思ってください。
一方、まだその状態まで固まっていないとすると、コンクリートの表面が雨と混じりあったり、セメント分が雨に洗い流されたりすると考えてください。
さすがに、これはコンクリートにとって良いことではありません。

ただ、このような場合でも雨の影響を受けているのは、コンクリートの表面だけということがほとんどで、コンクリート構造物全体の致命的欠陥とまではいっていないはずです。
対策としては、雨の影響を受けた表面の補修工事を行えば、問題はないと思います。

以上、コンクリートと雨について大雑把に書いてみました。
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こちらは擁壁の鉄筋です。
ちょっと見ると、住宅などで使われている布基礎の鉄筋に似ています。
ところが、擁壁の鉄筋では縦方向の鉄筋が主筋で、布基礎の鉄筋では横方向の一番上と一番下の鉄筋が主筋になります。
主筋というのは、文字通り鉄筋コンクリート構造物のメインとなる鉄筋で、ほかの鉄筋よりも重要な鉄筋といってよいと思います。

擁壁の場合には、背面からの土の圧力にあらがうことが一番の目的のため、土を止めるように主筋を縦方向に配置します。
これは、土が崩れ落ちてくるのを止めるために、地面に杭を打ち込んで、杭の内側に板を渡すようなことを考えてください。
地面に打ち込まれた杭が主筋です。

一方、布基礎の場合は、上に乗ってくる建物を支えることが一番の目的のため、基礎を梁としてとらえ、主筋を横方向に配置します。
これは、かつぎ棒の上に乗っているお神輿を想像してください。
かつぎ棒が、棒としてしっかりしていなければ、棒が折れてお神輿が落ちてしまいます。
棒としてしっかりさせるためには、主筋は横棒の方向に入れないと意味はありませんからね。

擁壁と布基礎では、同じように見える鉄筋でも、意味合いが違ってきます。
もちろん、両者が同じように見えてよいのは一般の方にとってであり、専門家にとっては別物に見えないとまずいんですよ。
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こちらは既存のアルミフェンスです。
今回、作り替える擁壁と当たってしまうため、一部撤去を行いました。
もちろん、最後には補修工事を行います。

このアルミフェンスが新しいものならば、一部撤去などできるものではありません。
いくら最後に補修を行うとしても、許されないでしょうね。
無理をしてでも、アルミフェンスを残したままで工事を行うこととなります。
このアルミフェンスが古くて助かりました。

このアルミフェンスは、ブロックを2段積んで基礎として、その上にアルミフェンスを立てています。
ブロックの下部には、ベースと呼ばれているブロックフェンスを支える部分は見られずに、ブロックの下部を固定するコンクリートだけです。
もちろん鉄筋も入っていません。
そして、向かって左側のほうはブロックに土が10cmほど被り、右側のほうはブロックに土が20cmほど被っています。
ということは、ブロック部分で約10cmの高低差を処理しているということです。

かなり簡単な作りではありますが、逆に考えれば、この程度の作りでもブロックフェンスは可能といえるかもしれません。
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油圧ショベルと呼ばれている重機に、油圧ブレーカと呼ばれているアタッチメントを付けて、土間のコンクリートを斫っているところです。

油圧ショベルというのは、建設現場などでよく見かけることがある機械で、土を掘ったり移動したりするのに使われています。
土をいじるときには、アタッチメントとして大きなショベル(シャベル)を用いますが、コンクリートを叩き割るときには、アタッチメントを油圧ブレーカに交換します。
そして、このコンクリートを叩き割る作業のことを、斫り(はつり)といいます。

もともと斫りというのは、斫りノミ(タガネ)などを使って石材を加工する作業からきた言葉のようで、今ではコンクリートなど硬いもの全般に対して使われる言葉です。
もちろん、今でもタガネとハンマーを使ってコンクリートを斫る作業は、少なくはないのですが、斫る量が多くなると機械を使うことになります。

斫りに用いる機械はブレーカやピックなどと呼ばれ、人間が手で持って操作する小型のタイプ、重機などに取り付ける大型のタイプなどがあります。
ただ、どちらにしてもかなりの騒音を発生します。
手持ちで小型だからといって、騒音が少なくて済むというものではありません。
そして、作業効率のほうは大型のタイプのほうが上です。

となると、重機さえ現場に入れることができれば、大型のブレーカで一気に工事を済ませてしまったほうが賢明だと思います。
住宅地では、騒音の発生する時間は、少しでも短いほうがいいですからね。
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