ジャッキアップ、ネコ土台、足固め貫
近所の神社で撮った写真です。
建物は本殿ではなく集会場で、秋祭りのときなどに演芸会が開かれています。
撮影した部位は、ごらんのとおり基礎部分です。
まず、見ていただきたいのはコンクリートの基礎です。
上部の木造部分に比べて、基礎部分が新しいことがわかるかと思います。
それも表面だけ化粧直しをしたのではなく、基礎そのものを造り替えたか、新たに造ったものでしょう。
作業は建物の上物だけをジャッキアップして、基礎工事を行なったものと思います。
このようなことは、特に難しい工事ということではなく、一般住宅でも可能なんですよ。
次は基礎の上です。
土台との間に隙間が空いているのがわかるかと思います。
これはネコ土台と呼ばれているもので、基礎と土台の間に通気を確保するためのものです。
このネコ土台は、一般住宅で採用されている基礎パッキンの原型ですね。
ただ、ここの場合は縁の下の通気は充分確保されているので、床下換気口として設けられたものではありません。
剥き出しの土台と基礎の間に、吹きかけた雨水が留まることを、防ぐことが目的になっています。
最後は、足固め貫(ぬき)です。
これは、その名のとおり足元の柱のぐらつきを押え、建物を足元からしっかりさせるためもので、今の一般住宅にはほとんど見られなくなりました。
残っているのは神社仏閣建築ぐらいでしょうか?
以上3点、特に珍しいものではありませんが、簡単に紹介してみました。