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角しばり

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先日、紹介した茅葺き屋根の屋根裏で見かけた、『角しばり(かくしばり)』です。
洋名ではスクエア・ラッシング(Square lashing)

この縛り方は、直角に近い角度で2材を固定する縛り方で、昔は足場丸太を組むのに使われていた縛り方です。

現在は足場丸太自体が、ほとんど使われていません。
新築やリフォームでは、まず見かけることはないですね。
使われているとしたら、低層建築物の解体工事で、シートを張るときぐらいでしょうか?
また、解体工事であっても、足場丸太を縛るのは番線(ばんせん)と呼ばれている太めの針金です。

今、足場丸太を角しばりできっちり組めるのは、年配の鳶さんぐらいかもしれませんね。

現場でのお茶の時間の際に、年配の職人さんから昔の現場の話が出ることがあります。

『昔の足場は丸太だった』
『いまの足場のように、歩み板が無かったからけっこう怖かったんだよ』
『今と違って、現場が長くかかるから(工期が長かったから)、丸太を縛っている荒縄がぐずぐずになってくるんだ』
『そのときには頭(かしら)を呼んで、縛り直してもらうんだ』

この角しばりを見かけて、このような話を思い浮かべてしまいました。
by safetycap01 | 2006-06-13 19:06 | 大工仕事 | Comments(2)
Commented by iiiikko at 2006-06-17 08:07
足場、今の職人さん、これでは、怖いんでしょうね~~

香港だったかな?今も高いビルの工事現場に木?竹?の足場。
びっくりしたような気がします。

鳶職、、バランス感覚がなければ、即事故ってしまいますよね。
高所での作業、今は安全対策しっかりになってるんでしょうか?
Commented by safetycap01 at 2006-06-18 13:18
香港の足場は竹ですね。
しかもビニール紐で縛っているはず。
超高層ビルも、この竹足場で作っちゃうから、文句を付ける筋合いもないです。
郷に入れば郷に従えってやつ?

昨今の現場、安全対策は煩すぎるほどです。
ちょっとやりすぎとも思うんですが、やりすぎぐらいがいいんでしょうね。