手すり
よくない手すりの取り付け例を見かけたので、ご報告です。
怪我をする前には目にも留まりませんでしたが、怪我をして手すりのお世話になって以来、手すりの不具合が目に付いてしまいます。
いちど不自由な生活を送ってみるのも、悪いことではないですね。
こちらはショッピングセンターの階段です。
メインの出入口ではありませんが、そこそこ人の出入のある場所です。
ここは階段なのですが、すぐそばにはスロープも設けられていました。
とはいってもスロープを使うと遠回り。
スロープを使っているのは、ショッピングカートを押している人がほとんどですね。
こちらで問題なのは、手すりの天端(てんば)の高さではありません。
天端の高さは、床が水平な部分で1200mm、階段部分で950mmと、特に問題はありません。
高さがおかしいのは中間部に取り付けてある手すりです。
中間部の手すりは水平部分で750mm、階段部分は520mmでした。
いくらなんでも階段部分の520mmは低すぎますね。
使いにくいのではなく、使えない手すりになっていました。
階段部分の手すりも、水平部分と同じ高さで取り付けるべきです。
手すりの高さがおかしくなってしまった原因は、手すりの高さを天端の位置から追ってしまったためだと思います。
つまり、中間部の手すりの高さを設計するときに、『床から750mm上がり』とせずに、『天端から200mm下がり』としてしまったのでしょう。
そして自主検査も竣工検査もすり抜けてしまった。
こうゆうことは、自分で手すりを使ってみればすぐにわかります。
バリアーの疑似体験が必要ですね。
という観点でしょうか????施工者側は。
きっとミスだと思います。
ミスはどこで発生したか?
いろいろ考えられると思いますが、図面としての見栄えは、天端から高さをおさえたほうがよさそうです。
立面が綺麗に納まっていたので、そのまま施工してしまったのではないでしょうか?